皆様こんにちは。くまんこです。
今回は福島県南会津の共同浴場【石の湯】の入浴レビューをお伝えします!
温泉専門誌で目にしてからどうしても訪れたかった「湯ノ花温泉郷」。
湯ノ花温泉郷には4つの共同浴場が存在します。
今回ご紹介するのはそのひとつ、【石ノ湯】。
写真で見た通り、神がかった秘湯でした。
この記事を読めば
- 湯ノ花温泉郷は南会津の小さな集落にある静かな温泉地。
- 湯ノ花温泉郷には4つの共同浴場が存在する。
- 共同浴場のひとつ【石の湯】は神棚が祭られた神がかった秘湯。
ということがわかります。
それでは早速記事へどうぞ!
湯ノ花温泉【石湯】は福島県南会津町の小さな村に静かにたたずむ
福島県南会津町舘岩村。
湯ノ花温泉【石湯】は「日本昔話」にでてきそうな、小さく静かな村にひっそりとたたずんでいます。
南会津町は福島県の南西部に位置し、夏は涼しく、冬は特別豪雪地帯に指定されています。
会津地方の中心である会津若松市まで45キロメートルの位置にあり、東北地方の南の玄関口といわれている地域です。
歴史は古く、石器・土器の出土から縄文時代以前から先人の居住があったとされています。
江戸時代には、幕府直轄「天領御蔵入」となり、会津西街道の主要宿場町として栄え今に続いています。
筆者が訪ねた日は、ちょうど湯の花温泉のある舘岩村の奥にある田代山の山開きでした。
多くの登山者の方々が熊鈴を腰に田代山へ向かわれ、登山のあとは温泉を楽しまれるのでしょうか。
時間が止まっているかのような、本当に静かな村でした。
湯ノ花温泉 共同浴場 泉質等情報
(上記画像は趣ある「湯端の湯」)
湯ノ花温泉の歴史
湯ノ花温泉は約700年前、鎌倉幕府の時代に発見されたと伝承されています。
現在共同浴場は4カ所存在し、地元の方々により大切に守られています。
また、登山者、温泉愛好家が山を越え訪れる「秘湯」です。
湯ノ花温泉 共同浴場 混浴の有無情報
湯ノ花温泉の共同浴場は、「弘法の湯」「湯端の湯」「天神の湯」「石湯」の4カ所です。
このうち混浴は「石湯」・「天神の湯」。
男女別が「弘法の湯」・「湯端の湯」となっています。
湯ノ花温泉 共同湯 泉質
(上記画像は「天神の湯」)
単純泉(100%源泉かけ流し!)
日帰り入浴可能時間
6:30~21:30
お車で来られる方は、入浴券を販売している「星商店」の駐車場へ、ご厚意により駐車できます。
星商店の他には、駐車できそうな場所を筆者は確認できませんでした。路上駐車とならぬよう下の「星商店へのマップ」を活用してください。
日帰り入浴料金
大人:300円
子供:150円
(令和5年4月1日より新料金)
料金に関しては詳細をお伝えします。
- 「大人300円」・「子供150円」で入浴券を購入できます。この券1枚で4カ所全ての共同湯に入浴できます。(当日のみ利用可)
- 最後に入浴した共同湯で、購入した入浴券を箱に入れる決まりとなっています。
- 購入は「星商店」や「民宿」で購入とされていますが、早朝は閉まっています。早朝などは外を歩いている地域の方に声をかけ、お店を営んでいる方からなら購入可能なようです。
- 必ず入浴券を購入してから入浴しましょう。地元の方に失礼のないようルールを守り、秘湯を気持ち良く利用しましょう。
電話番号
0241-62-3000
(南会津観光物産協会へ繋がります)
住所
福島県南会津町湯ノ花500
湯ノ花温泉【石湯】 神の祭られる湯
湯ノ岐川の川岸に位置する、歴史ある混浴共同浴場が【石湯】(いしゆ)です。
河原に湧くお湯を引き込んでおり、大きな自然の岩をくり抜き、湯船として使用したことから石湯と呼ばれています。
この石湯には神棚が祭られており、神の祭られる神々しい雰囲気が漂うまさに【秘湯】。
また、石湯は「混浴共同浴場」となっています。
目隠しに使えそうな板が設置されてはいますが、湯船がかなり小ぶりなこともあり、かなり難易度の高い混浴共同浴場と言えるでしょう。
この日は筆者の入浴している間は誰も訪れず。
温泉の神様と静かに対話しているような、神秘的な時を過ごすことができました。
そして、泉質が「単純泉」のためか、湯浴み後はまるで「禊ぎ」をしたかのように心身共にさっぱりとします。
筆者の気のせいだとは思うのですが、4カ所の共同浴場の内「石湯のみ」ほんのわずかですが、「硫黄の香り」がしたように感じました。
ちなみに湯温は超激アツです!!
4カ所の湯ノ花温泉共同浴場をこの日巡りましたが、この【石湯】がもっとも源泉の温度が高いように感じました。
加水用の水道も水圧が高いとはいえず、筆者は湯涌でひたすら湯もみを繰り返し、なんとか入浴できる温度になりました。
ですが、それでも熱い!
河原に湧く源泉を引き込んでいるとのことですが、源泉の温度が尋常ではありません!
少し入浴しては出て、身体を加水用の水道で冷やし、また入浴するといった形で入浴させていただきました。
湯小屋の窓からは静かな清流の音と景色が楽しめます。
ひとりきりで石湯で過ごしていると、本当に時間が止まってしまったかのようにゆっくりと時が過ぎていき、ずっとここに居たいとさえ感じさせてくれます。
この静かで神々しい「神の祭られる湯」・・・。
大切に残してくださっている地元の方々にこころから感謝いたします。
湯ノ花温泉 4つの共同湯
(上記画像は「弘法の湯」)
湯ノ花温泉には「4つの共同湯」があり、そのうち今記事で紹介している「石湯」ともうひとつ、「天神湯」は混浴です。
今回筆者は4カ所の共同湯を巡ることができましたので、石湯を除いた残り3カ所を順に紹介していきます。
ちなみに湯ノ花温泉の4カ所の共同浴場はすべて単純泉です。
そして湯温は「弘法の湯」のみ比較的適温に近く、加水せずとも入浴できる場合があるかもしれません。が・・・!
(上記画像は「湯端の湯」)
「天神湯」、「湯端の湯」の湯温は超激アツです!知らずに入浴すると足が真っ赤になります!必ず入浴できる湯温か確認し、必要であれば加水し入浴することをおすすめします。
また、共同浴場は地元の方も湯浴みを毎日楽しみにされています。
一日の仕事が終わり、楽しみの共同浴場で温泉に入ったら、「窓が開きっぱなし・加水されっぱなし」ということが最近とても多いと地元の方が話してくださいました。
共同浴場の湯屋の天井は高く、吹き抜けとなっていて換気が常にされているため、窓を開ける必要はないそうです。
特に「冬期」となると、窓が開きっぱなしにされていると、温泉があっという間に冷めてしまうほど豪雪地にある湯ノ花温泉。
窓を開けたら入浴後は閉め、加水が終わったらしっかりと水道の栓を閉めて退室しましょう。
天神湯(てんじんゆ)
まずは「天神の湯」。天神湯は「混浴共同浴場」です。脱衣所は男女共用となっています。
湯船も大きいとは言えず、浴場の造りがかなり開放に造られているため、異性が先に入浴している場合まさに丸見えとなります。
かなり難易度の高い混浴共同浴場です。
ちなみに窓から見える眼下の渓流の眺めと、ドッシリとした橋の景観は絶景でした!
湯端の湯(ゆばたのゆ)
次に紹介するのは「湯端の湯」。ご安心ください、こちらは男女別となっている共同浴場です。
早朝のオープン待ちの際、40年近く埼玉県から湯ノ花温泉に通っているという女性が教えてくださったのですが・・・。
この「湯端の湯」が湯ノ花温泉の湯本になっているそうです。
確かに温泉のタンク?が湯屋の横に設置されており、ここから配湯しているようです。
「温泉神社」が湯屋の横に祭られていることからも、湯端の湯が湯本であることがわかります。
ちなみに石湯を除いた3カ所の共同浴場の内、この「湯端の湯」が最も湯温が高かったように感じました。
初老の男性方が宿泊した宿から、共同浴場の一番風呂を楽しみに訪れてきましたが、皆さん口をそろえ・・・。
「こりゃ無理だ!」「やけどするぞ!」「水入れよう!水!」「全員でとにかく湯もみしよう!」
と大慌て。ひとりの方は果敢に高温の湯船に突入していきましたが・・・
「あっつ!!」と数秒後無残にも撤退。足が真っ赤になっていました。
さすが湯本であるためか、石湯を除く3カ所中熱さはもちろん、最も源泉が新鮮で力強く感じました。
(石湯は河原に湧く源泉を引き込んでいる、とのことにて例外とさせていただきました。)
弘法の湯(こうぼうのゆ)
最後は「弘法の湯」。
こちらは湯ノ花温泉共同浴場で唯一、「シャワー」が設置されています。
浴室、湯船も湯ノ花温泉共同浴場の中で最も広く、湯温も比較的適温に近い温度。
かけ流す源泉の湯量で調整されているようです。
リターン制のコインロッカーまで設置されており、安心の男女別制の湯屋となっています。
小さなお子様連れの方などは、この「弘法の湯」なら安全に、そして安心して温泉を楽しめると思いますよ。
まとめ
ずっと訪れたいと憧れていた、湯ノ花温泉の共同浴場。
いくつもの山を越え、たどり着いた福島県南会津町舘岩村は日本昔話に出てきそうな
のどかで、本当に静かでまた訪ねたくなる温泉郷でした。
ひとつの村に共同浴場が4つもある、温泉好きを泣かせる贅沢さ。
もちろんすべての共同浴場は当たり前のように源泉かけ流し・・・。
そして今回メインで紹介した、「神の祭られる湯」である【石湯】での、時が止まったかのようなひととき・・・。
是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
ひなびた温泉が好きな方、とにかくかけ流しの温泉でないと満足できない方、
そして現在では残されている数が少なく、とても貴重な、古き良き日本の文化である「混浴共同浴場」で入浴してみたい方。
湯ノ花温泉【石湯】、そして湯ノ花温泉の共同浴場・・・。おすすめですよ!
石湯の他の湯ノ花温泉共同浴場のレビューも、順次記事が書けましたら公開していきます!
そして記事が、皆様の秘湯巡り旅のお役に立てれば、心からの幸いです。
最後まで記事にお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
よろしければ他の筆者おすすめのひなびた秘湯・混浴共同浴場の記事もあわせてどうぞ。
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